【9月13日 AFP】フランス各地で12日、「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動のデモが行われた。パリ市内で参加者と警察の衝突が発生したものの、その他はおおむね平和的に終了した。参加者は少なく、9月中に大規模デモを復活させたいとの主催者側の期待は実現が難しい状況になった。

 パリ市内では2つのデモ行進が行われ、予定のルートから外れたグループに警察が催涙弾を発射した。参加者らはごみ箱を燃やし、車2台に放火した。リヨン(Lyon)とトゥールーズ(Toulouse)でも警察がデモ隊に催涙弾を発射したものの、その他のデモ行進はトラブルなく終わった。

 ジェラルド・ダルマナン(Gerard Darmanin)内相によると、全国でデモに参加したのは約8500人。このうちパリの参加者は約2500人と、警察の予想を大幅に下回った。運動が最盛期にあった2018年終盤には数十万人が横断幕を掲げながらデモ行進し、厳しい状況にある平均的な世帯よりビジネスや高所得層を優先するエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の政策に抗議の声を上げた。

 デモ参加者の間では、この日の参加者数が伸びなかったことで運動に終止符が打たれたとの見方も出た。(c)AFP/Daphne ROUSSEAU