マクロン仏大統領だけじゃない、「襲撃」受けた世界の政治家
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【6月9日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が8日、地方訪問中に顔を平手打ちされる騒動があった。だが一般市民からの「襲撃」を受けた政治家はマクロン氏が初めてではない。有名な事件をまとめた。
■靴から身をかわしたブッシュ氏
2008年、イラク人のムンタゼル・ザイディ(Muntazer al-Zaidi)記者は、2000年代初頭に米軍にイラク攻撃を命じた米国のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)元大統領に履いていた靴を投げ付け、世界中で報じられた。
飛んできた靴から身をかわしたブッシュ氏は、後に回顧録で「(靴を)キャッチしていればよかった。あの男は実にいい腕をしていた」と冗談を交えて振り返った。
■流血のベルルスコーニ氏
イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)元首相は2009年、男にミラノ大聖堂(ドゥオモ、Duomo)の金属製レプリカで襲われ、約500ミリリットル出血した。
歯を2本失って鼻も折れ、歯科と整形外科への通院を余儀なくされた。
■刃物で刺され重傷、ボルソナロ氏
ブラジルの元陸軍将校、ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)氏は2018年、大統領選の選挙運動中に刃物で刺されて重傷を負った。国民の間で同情が広がり、大統領就任の追い風となった。
ボルソナロ氏は程なく回復。襲撃犯は精神科病院へ送られた。
■応戦したコール氏
ドイツのヘルムート・コール(Helmut Kohl)元首相は1991年、東部ハレ(Halle)を訪問中、デモ隊に卵やトマト、ペンキを浴びせられた。その場で取っ組み合いになり、ボディーガードに制止された。
■「エッグ・ボーイ」
オーストラリアで2019年、当時17歳だったウィリアム・コノリー(William Connolly)さんはニュージーランドで発生したモスク(イスラム礼拝所)銃乱射事件をめぐり差別的な発言をした極右議員の頭部に生卵をたたき付けた。
生卵攻撃を受けたフレーザー・アニング(Fraser Anning)議員は、即座にコノリーさんの顔を2発殴った。英雄視されたコノリーさんには、「エッグ・ボーイ」との愛称がついた。
■「ミルクセーキ抗議」
英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)派のポピュリスト、ナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)氏は2019年、選挙運動中にバナナと塩キャラメルのミルクセーキを浴びせられた。
当時英国では、極右政治家を標的とした「ミルクセーキ抗議」が相次いでいた。(c)AFP