【6月7日 AFP】中米エルサルバドルのナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は5日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)を法定通貨とする法案を近く国会に提出すると表明した。実現すれば世界初となり、外国送金に依存する同国の経済を変革する可能性がある。

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 ブケレ氏は米フロリダ州マイアミでの会議「ビットコイン2021(Bitcoin 2021)」へのビデオメッセージで、「私は来週、ビットコインを法定通貨とする法案を国会に提出する」と明言した。

 法案について、雇用創出を目指すとしたブケレ氏は、エルサルバドルの「人口の70%が銀行口座を持たず、非公式経済で働く」と指摘。法案が実現すれば「公式経済の域外の数千人を取り込むことができるようになる」とアピールした。

 法案はブケレ氏の支持者が優位を占める国会で承認される必要がある。同国政府は法案の詳細を明らかにしていない。

 エルサルバドルでは、外国で働くエルサルバドル人からの送金が、国内総生産(GDP)の約22%相当と経済の大部分を占める。公式発表によると外国からの送金は昨年、59億ドル(約6500億円)に上った。

 ブケレ氏はビットコインについて、こうした数十億ドルの送金ができ、仲介のために数百万ドルを失わずに済む、「最も急速に成長している方法」と評価。「ビットコインを使用することで、100万を超える低所得世帯が受け取る金額が毎年、数十億ドル増加する」と述べた。(c)AFP