【6月5日 AFP】ケニア五輪委員会(NOCK)は4日、東京五輪に向けた事前合宿地となっていた福岡県久留米市が選手団の受け入れを中止したとの情報は同国五輪関係者の「誤解」だったとして、計画は予定通りに進められていくと明らかにした。

 NOCKは先日、久留米市が新型コロナウイルスの感染拡大を理由に2週間の事前合宿に臨むケニア代表団の受け入れを辞退したと公表した。

 しかし、同市の市長はそのような事実はないと否定。ナイロビの在ケニア日本大使館も情報は「誤って報じられた」ものだったとし、同大使館内の広報文化センターの責任者は「久留米市はこれまでも、そしてこれからも7月上旬からケニア代表選手を受け入れるべく準備を行っていく」と述べた。

 NOCKの事務総長を務めるフランシス・ムトゥク(Francis Mutuku)氏は、同国スポーツ相と駐ケニア日本大使と会合を開いて事実関係を明確にし、「われわれはこの問題が解決したことを喜んでいるとともに、計画通りに五輪に向けた事前合宿の準備を継続していく。こちらと久留米市との間で情報の誤解があったようだ」と述べた。

「代表チームが7月5日に久留米市に向けて出発する前に、準備はそれぞれの地で続けられていく」

 久留米市の職員によると、4月中旬以降における感染者数の急増を受け、市内のスポーツ施設はワクチンの接種会場として使用されているという。これを受けてNOCKは3日、大会に向けた計画にとって「大きな後退」になるとの認識を示していた。(c)AFP