【6月4日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2021)は3日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第8シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)はマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を6-2、2-6、7-6(7-4)、6-2で下し、3回戦に駒を進めた。第2セットの途中、珍しく主審に長く抗議する場面があったフェデラーは、新しい「ツアーではまだ新人のよう」と語った。

 四大大会(グランドスラム)通算20勝のフェデラーは、ゲームカウント1-3とリードされた場面で、ポイント間に時間を使いすぎたとしてタイムバイオレーションを取られた。

 するとフェデラーは、エマニュエル・ジョセフ(Emmanuel Joseph)主審に向け「もう思い切ってタオルを取りに行くことさえできない」と口にした。

 メインドローに入った男子選手の中で最高齢となる39歳のフェデラーは、冷静さを失いこのセットを落としたが、そこから立て直して元世界ランキング3位のチリッチに勝利。その通算対戦成績を11戦10勝に伸ばした。

 昨年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に敗れてから、フェデラーは今回の全仏オープンが3大会目の出場となっている。

 その間、フェデラーは2度にわたって膝の手術を行い、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって、ボールボーイではなく選手がタオルを取りに行かなければならないといった新ルールが導入された。

 フェデラーは「新しいツアーではまだ新人なんだと思う」と述べた。

 競技規則では、レシーバーはサーバーのペースに合わせてプレーしなければならないと定められており、フェデラーによるジョセフ主審への抗議はレシーブゲーム中の出来事だった。

「さまざまな面で誤解だったように感じる」と話したフェデラーは「はっきり言って、とりわけゆっくりプレーしていたわけではないと思うし、タオルに関してもそうだ。もしタオルを取りに行きたくても、これからはもうできない。問題ない、分かった」と続けた。

「サーバーのペースに合わせてプレーすることは理解している。何百試合でそうしてきた。私はずっと相手をあまり待たせてこなかったように感じていたが、マリンは明らかに試合を早く進めたがっていた」

 第3セットの終盤には、全米オープン(US Open Tennis Championships)の優勝経験者であるチリッチにもタイムバイオレーションが言い渡された。

 2016年以降、これが2度目の全仏オープン出場となっているフェデラーは、世界59位のドミニク・コーファー(Dominik Koepfer、ドイツ)と3回戦で対戦する。(c)AFP