【6月2日 AFP】テニスの四大大会(グランドスラム)で4勝を挙げている大坂なおみ(Naomi Osaka)が全仏オープン(French Open 2021)を棄権したことで、テニス選手が試合後に義務づけられている記者会見のあり方にスポットライトが当たっている。特筆すべきことは起こらない場合も多い会見だが、時には選手が涙を流したり、怒ったり、逆に記者と妙に意気投合したりするケースもある。

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 記者会見を拒否して1万5000ドル(約160万円)の罰金を科され、さらに今後のグランドスラムで出場停止になる可能性もあると言われた大坂は、試合後の会見では「落ち込んでいる人間を踏みにじる」ような質問があると話した。

 さらに大坂は、ほぼ3年にわたって「うつの症状」に苦しんでいることも明かしている。では、会見に不安を感じているのは大坂だけなのだろうか。

 選手にとっては試合に敗れた後、特に受け入れがたい敗戦を喫した後の会見が最もつらいかもしれない。

 単発であれば、会見を拒否したのは大坂が初めてではない。男子の世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も、2020年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)で失格になった後には会見を欠席した。

「イエス」か「ノー」しか言わなかったヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)やバーナード・トミック(Bernard Tomic、オーストラリア)のように、会見に現れはしたものの、極力質問には答えないようにした選手もいる。

 ひどくくだらない、あるいは不適切とみなした質問に怒る選手もいる。ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は2020年1月、「アレックス・デミノー(Alex de Minaur、オーストラリア)はラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を倒せるか」という質問に対して、「今までで一番くだらない質問だ」と答えた。