【6月2日 AFP】ベラルーシのフリージャーナリストで、ドイツの国外向け公共放送ドイチェ・ウェレ(Deutsche Welle)で定期的に取材に当たっていたアレクサンドル・ブラコフ(Alexander Burakov)氏が1日、20日ぶりに釈放された。拘束中に拷問を受けていたという。

 ドイツは、反政府デモを厳しく取り締まり、国際航空便を緊急着陸させて搭乗していた反体制派ジャーナリスト、ロマン・プロタセビッチ(Roman Protasevich)氏を拘束したとして、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領を厳しく批判している。

 ドイチェ・ウェレは、「ブラコフ氏は20日間拘束され、1日に釈放された」と報じた。

 ブラコフ氏は、反政権活動家パバル・セビャリネツ(Pavel Sevyarynets)氏らの裁判を取材したとして5月12日に逮捕された。その3日後、「無許可の催し」に参加したとして訴追された。

 ブラコフ氏は、勾留施設で夜中に何度も起こされて服を脱がされるという、「拷問および非人間的な扱い」を受けたと法廷で証言した。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(Reporters Without Borders)」が発表した2021年版の「世界報道の自由度ランキング(World Press Freedom Index)」で、ベラルーシは180か国・地域中158位だった。

 ベラルーシの人権団体、ビアスナ人権センター(Viasna Human Rights Centre)によると、同国では現在449人の政治犯が拘束されている。(c)AFP