【6月1日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2021)女子シングルスに出場していた大坂なおみ(Naomi Osaka)が31日に大会を棄権したことを受け、ライバルのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、自身も記者会見で「とてもつらい」経験をしてきたことから「心情を察する」と理解を示した。

 記者会見を拒否して失格の可能性を警告されていた大坂は、「長期のうつ」に苦しんでいることを公表して大会を電撃棄権した。

 大坂に敗れた2018年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)決勝では物議を醸した39歳のセレーナは、「とにかく、なおみの心情を察するだけ。どのような状態か分かるから、彼女を抱きしめてあげたい気持ち」と同情した。

 さらに「私たちは違う個性を持っているし、人はそれぞれ違う。誰もが同じというわけじゃない。私はずぶといけれど、繊細な人もいる」と話し、「みんな違うし、物事への対処の仕方も違う。とにかく、彼女には自分の思い通りに対処させてあげる必要がある」と語った。「私も(記者会見に)向かうのがとてもつらい時があった。だけど、それが自分をもっと強くした」

 今大会第7シードのセレーナはこの日、全仏史上初めて開催されたナイトセッションでの試合に臨み、第1セットのタイブレークでセットポイントを2本しのぐなどしてイリーナ・カメリア・ベグ(Irina-Camelia Begu、ルーマニア)を7-6 (8-6)、6-2で下した。

 史上最多タイの四大大会(グランドスラム)通算24勝目へ向けて初戦を突破したセレーナは、2回戦で再びルーマニア勢のミハエラ・ブザルネスク(Mihaela Buzarnescu)を迎え撃つ。(c)AFP