【5月30日 AFP】ボクシング、WBC世界バンタム級タイトルマッチが29日、米カリフォルニア州カーソン(Carson)のディグニティ・ヘルス・スポーツパーク(Dignity Health Sports Park)で行われ、フィリピンのノニト・ドネア(Nonito Donaire)が王者ノルディーヌ・ウバーリ(Nordine Oubaali、フランス)に4回TKO勝ちし、バンタム級では史上最年長の王者となった。

 38歳のドネアは、強烈な左フックで3度目のダウンを奪い、2011年に自身が保持したベルトを奪還。38歳204日での世界タイトル獲得は、バンタム級では史上最年長となった。

 ドネアは試合後、「この年齢であることは問題ではない。成長することは自分の能力だ。大切なのは年齢ではなく精神力の強さ」だとし、「戻ってきた。この間ずっと、私は戦うのではなく学んできた。次への準備はできている」と話した。

 またこの日は、新型コロナウイルス禍における米国でのアジア系に対する攻撃の増加にも声を上げ、抗議のメッセージが入ったTシャツを来て入場した。ドネアは試合後のリングで「アジア系へのヘイトをやめよう」と主張し、「私の高齢の父も外出することを恐れている。ヘイトをやめよう。あらゆる類いのヘイトを」と訴えた。(c)AFP