【5月29日 AFP】陸上女子中距離のキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)は28日、東京五輪の出場権獲得を目指して女子5000メートルのレースに臨んだが、またも参加標準突破とはならなかった。

 南アフリカ東部のダーバン(Durban)で行われた大会でセメンヤは15分32秒15を記録したが、7月23日から8月8日まで開催される東京五輪の標準記録15分10秒00には22秒15及ばなかった。それでも、同種目では国内タイトルを獲得しているため、母国の五輪代表メンバーに入る可能性を残した。

 現在30歳のセメンヤは、標高1339メートルに位置する首都プレトリアで行われた女子5000メートルでも15分52秒28に終わっており、出場権獲得に失敗したのはこれで2度目となる。前回よりもタイムが速かったのは、インド洋に面する港湾都市ダーバンの標高がほぼ海抜0メートルで、選手にとっては呼吸しやすかったためとみられる。

 セメンヤは女子800メートルで二つの五輪金メダルを獲得し、世界選手権(IAAF World Championships)でも3度の優勝を誇っているが、ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)が定めたホルモン値規定により、同種目での競技が禁じられている。(c)AFP