【3月15日 AFP】200メートルでの東京五輪出場を目指すと表明した陸上女子のキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)が、自身を「スーパーナチュラル(超自然的)」と呼び、五輪への意欲を口にした。

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 五輪の800メートルで2大会連続の金メダルに輝いたセメンヤだが、ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)が定めたテストステロン(testosterone)値に関する規則を断固として拒否していることから、3連覇を狙うのは難しい状況となっている。

 そのためセメンヤは200メートルへの転向を決め、母国のプレトリアで行われた大会では13日の決勝で23秒49をマークして優勝した。

 南アフリカの陸上代表チームは、女子200メートルの五輪派遣基準を22秒80に定めており、そこまではまだ0秒69の開きがある。しかしセメンヤは1週間で二つのレースに出場し、2019年の自己ベストを0秒77縮めた。さらに4月には、国内の三つのグランプリ大会と全国選手権の少なくとも計4回、タイムを縮める機会がある。

 セメンヤはレース後、「タイムは縮んでいるし、私は自分のことをスーパーナチュラルと呼んでいる。私にはなんでもやりたいことができる」と話した。

「知っての通り、私はいつも自分に挑戦してきた。今回(200メートルへの転向)も簡単な決断ではなかった」「トラックを2周するのに慣れているから、半周のレースにアジャストする必要があるし、簡単じゃない。それでもなんだってできる」

「200メートルはまだ3回しか走っていないのに、これだけのことができている。それを考えればやれると思っている」。セメンヤはそう話し、期限である6月29日までの基準タイム突破を見据えた。(c)AFP