米NY 「億万長者通り」に路上生活者用シェルター開設へ 住民の異議却下
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【5月29日 AFP】米ニューヨークで、マンハッタン(Manhattan)の高級地区「億万長者通り(Billionaire's Row)」にホームレスの人々用のシェルターを開設する道が開かれた。近隣住民は市の計画を阻止するために訴訟を起こしていたが、裁判所は27日、住民の申し立てを却下した。
ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は2018年、西58丁目にある旧パークサボイ・ホテル(Park Savoy Hotel)を路上生活者が150人まで入れるシェルターに転用する計画を発表していた。
当該地域にある「億万長者通り」は、セントラルパーク(Central Park)の南端に近く、超高級高層住宅が集まった一帯。住民の代理人らは、同地域にある旧ホテルが路上生活者用のシェルターとして利用されると、住民らの「安全が脅かされる」と主張していた。
一審では、安全性を判断する公聴会が必要であるとの判断が下されたが、ニューヨーク州控訴裁判所は27日、その必要はないとした。
市によると、シェルターに入れるのは、仕事がある人か求職活動中の人。施設には、24時間態勢の警備システムも導入される。
新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、マンハッタンの多くの地区、特にタイムズスクエア(Times Square)周辺では路上生活者が増えている。市は現在、コロナ禍の最中にシェルターからホテルに移動した多数の路上生活者を再びシェルターに移動させる取り組みを行っている。(c)AFP