【5月29日 AFP】2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のアジア2次予選は28日に行われ、グループFの日本は10-0でミャンマーを下し、最終予選進出を決めた。この試合は無観客で行われたが、キックオフ前にはスタジアムの外でミャンマーの軍事政権に抗議するデモの声が聞こえていた。

 軍によるクーデターへの抗議でレギュラー数人が予選出場をボイコットし、急ごしらえの布陣となったミャンマーに対して、日本は大迫勇也(Yuya Osako)の5発などで大量得点を挙げ、2試合を残してグループ首位を確定させた。

 キックオフ前のスタジアムの外にはミャンマーの軍事政権に反発する約70人が集結し、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問の写真を掲げたり、1988年の民主化デモで見られた旗を振ったりしていた。

 国歌演奏は特に騒動もなく終了したものの、中継されたテレビの映像では、ピンク色のビブを着けたミャンマーの選手1人が、デモ隊が広く用いている3本指のサインを示している様子が確認された。このしぐさは、米映画『ハンガー・ゲーム(The Hunger Games)』に由来するものとして知られている。

 ミャンマーを率いるアントワーヌ・ヘイ(Antoine Hey)監督は、この様子を見ていなかったと話した一方で、スタジアムの外で行われていた抗議行動には気付いていたと明かした。

 そして「この集会の動機や意味に関しては分からない」とした上で、「われわれが集中しているのはサッカーだ。自分たちの仕事やチーム、そして選手たちのことだけを考えているのであって、政治的な立場には関与しない」と述べた。

 今回の遠征を辞退したミャンマー代表GKのチョー・ジン・テット(Kyaw Zin Htet)は、チームメートに3本指を立てるジェスチャーを見せるように促していた。

 デモに参加した匿名の女性は、試合前にスタジアムの外でAFPの取材に応じ、「これはミャンマー国民を代表するチームではない」と話すと、「これは選手たちへの抗議ではない。ただ軍事政権に協力するのをやめてもらいたいだけ」と訴えた。

 さらに、ウィン(Win)とだけ名乗った男性も、今回のミャンマー代表は「本当のチームではない」と話し、「彼らはプレーを望んでいない。だけど、いろいろと重圧をかけられているのだろう」と語った。(c)AFP/Andrew MCKIRDY