【5月28日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は27日、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督が辞任したと発表した。

 13度の欧州制覇を誇るレアルは今季、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)でチェルシー(Chelsea)に敗れ、準決勝での敗退が決定。前週末に行われたリーグ戦の最終節でもアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)にタイトルを譲ると11シーズンぶりの無冠が決まり、そうした不本意なシーズンの最後にジダン監督はチームを離れることになった。

 レアルは発表文の中で「今は彼の決断を尊重し、彼がこれまで示してきたプロ意識や献身性、情熱、レアル・マドリードを代表する存在であることに感謝の意を表さねばならない」と記した。

「ジダンはレアル・マドリードにおける偉人の一人であり、彼の伝説は、われわれのクラブで監督、選手として成し遂げたものをしのぐ」

 レアルとの契約が2022年まで残っていたジダン監督だが、来季もチームを率いることになるという確認については繰り返し拒んでいた。

 今回の発表により、ジダン監督のレアルでの2期目は終わりを迎えることになった。

 1998年に行われたW杯フランス大会(1998 World Cup)の優勝メンバーであるジダン監督は、2016年1月に初めてレアルを率いると2016-17シーズンにはリーグ戦を制覇。さらに欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)でも前人未到の3連覇を果たしたが、2018年5月31日に突如辞任していた。

 その後、チームを率いることになったフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)氏とサンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)氏が立て続けに解任されたことで、ジダン監督は1年もたたないうちにレアルの指揮官に復帰した。

 就任2期目となったジダン監督の任務は、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が不在となったチームの再建だった。

 ジダン監督の後任候補については、かつてユベントスを率いたマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)氏やレアルのレジェンドであるラウル・ゴンザレス(Raul Gonzalez)氏、今夏の欧州選手権(UEFA Euro 2020)終了後にドイツ代表の指揮官を退任するヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督といった名前が浮上している。(c)AFP/Patxi VRIGNON-ETXEZAHARRETA