【5月27日 AFP】スリランカ沖で先週、化学物質を積んだコンテナ船で火災が起き、発生から1週間たった26日も同国当局が消火活動に当たり、大規模な環境汚染の回避に努めている。

 この船はシンガポール船籍の「エクスプレス・パール(MV X-Press Pearl)」。インド西部グジャラート(Gujarat)州からスリランカ・コロンボ(Colombo)に向かっていた。火災は20日、スリランカ沖約14キロ付近を航行中、甲板で発生した。

 スリランカ海軍によると、乗員25人は全員避難したが、1人が軽傷を負い病院に搬送された。船は硝酸25トンなどの化学物質や化粧品が入ったコンテナ約1500個を運んでおり、25日にはコンテナ8個が海に落下。うち1個がコロンボから北に約40キロ離れたネゴンボ(Negombo)にある観光地の海岸に漂着した。

 インド東部に上陸したサイクロンに伴う強風により、消火作業は難航。船体からは大きな黒煙が立ち上っている。スリランカ空軍は26日、ヘリコプターで難燃剤約425キロを散布。スリランカの海洋環境保護局(MEPA)は、化学物質や燃料が流出する事態に備え、封じ込め措置を準備していると発表した。(c)AFP