■難しい弾薬数の問題

 もっと解消が難しい問題も残っている。日本では、選手1人が保管しておける弾薬の数は最大800個と定められている。これは過去の五輪や国際大会よりも少ない数量だ。

 東京五輪の射撃競技を統括するピーター・アンダーヒル(Peter Underhill)氏によれば、関係者は「複雑な計画」を立てて弾切れの問題を防ごうとしている。アンダーヒル氏は「東京五輪に向けて導入する特別な措置で、数量に関する法律の影響を緩和することが目的だ」と話している。

 例えば、指定の業者を使って追加の弾薬を日本へ持ち込むなど選択肢はいくつかある。だが、その場合は補充品として会場外で保管しなくてはならない。また場内で買うこともできるが、普段使っているのとは違うものでも我慢しなくてはならない。

 インド協会の関係者は選手たちは解決策に満足していると話しているが、出場チーム向けのガイドに記されているように、日本の法規制は非常に厳しい。松丸会長も、銃刀法がネックで国際大会の誘致が難しかったことを明かしている。

 競技力でも、日本は中国や韓国、インドといったアジアの強豪に後れを取り、特に若手の育成は大きな課題になっている。日本では、10歳にならなければエアガンを持てず、未成年は厳しい審査を通過しなければならない。

 松丸会長は「所持したいという子どものいる家のまわりに、刑事が聞き込みに来る。『誰々さんのお子さんはどんな子ですか』と。そうすると『警察があなたの息子のことを聞きに来たよ』というように耳に入る。するとお母さんは『あなたのやろうとしている、ライフル射撃部に入るのやめなさい』というふうになってしまう。あまりに厳しいので、そういうことをやめてほしいということは協会から言っている」と話している。

 それでも会長は、日本射撃界がこれまでに五輪で6個のメダルを獲得したことを誇りに思いながら、東京五輪で競技に対する見方が変わることに期待している。

「日本人選手が優秀な成績を収めれば、射撃競技というのはあまり日本人の皆さんになじみがないので、非常に注目されて、普及に弾みがつけばいいなと思っている」 (c)AFP/Andrew MCKIRDY