【5月24日 AFP】ジャパンラグビートップリーグ2021は23日、プレーオフ決勝が行われ、サントリーサンゴリアス(Suntory Sungoliath)は26-31でパナソニックワイルドナイツ(Panasonic Wild Knights)に敗戦。オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)のボーデン・バレット(Beauden Barrett)は1シーズン限りの日本挑戦を無冠で終えたが、2023年のW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)後の日本復帰を示唆した。

 サントリーは終盤に反撃したが、パナソニックの優勝を阻むには一歩足りなかった。バレットはこの後、2年契約を結んでいるスーパーラグビー(Super Rugby)のブルーズ(Blues)に加入し、自身が望むSOのポジションでのW杯メンバー選出を目指す。一方で29歳のバレットは、短期間の挑戦となった日本へいつか戻ってきたいとも話している。

 バレットは「ニュージーランドラグビー協会(NZR)と2年契約を結んでいるが、その後のことは分からない」と話し、「ぜひまた戻ってきたい。ここでは本当に楽しい時間を過ごせた。W杯まではまだ長いから、ニュージーランドへ戻れるのを楽しみにしているし、まずはこの後の2年間、向こうで自分のできることに集中したい」と続けた。

 パナソニックでは、この試合を最後に現役を引退する福岡堅樹(Kenki Fukuoka)がバレットのお株を奪う活躍を見せた。

 2019年の母国開催のW杯で、日本のベスト8入りに貢献した福岡は、医学部での学業に専念するため、この試合が現役最後のプレーだったが、前半に試合の主導権を奪うトライを決めて有終の美を飾った。

 福岡は「自分自身、引退するという実感がない。また今後離れてみて感じる部分はあると思う。今確実に言えることは、自分のラグビーとしてやりたいことは全てやりきれた」と話した。

 この日会場に足を運んだファンも福岡に敬意を表した。パナソニックファンだという大村めぐみ(Megumi Omura)さんは試合前、「一番いい時に大好きなラグビーをやめて、新たな医者の道に進むというぶれない心、心から尊敬します」と称賛し、「本当に今後、彼の人生も全て応援したくなります」と話した。(c)AFP/Andrew MCKIRDY