【5月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)では22日、住民たちが生活再建に向けて動き始めた。11日間にわたるイスラエルとの交戦により、貧困にあえぐ同地区では200人以上が死亡、6000人以上が家を失った。

 AFPの記者によると、エジプトの仲介で停戦が発効した翌日のこの日、ガザ地区では当局がテントやマットレスの配布を開始。パレスチナ通信(WAFA)は、エジプトの停戦監視団が22日にパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長と面会したと報じた。

 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザ地区の再建に目が向けられる中、救助隊はがれきの中の生存者や遺体の捜索を続けた。住民は、自分たちに残されたものを確かめようとしていた。

 ハマス傘下の保健省によると、ガザ地区では10日以降、イスラエルの攻撃により子ども66人を含む248人が死亡し、負傷者は1900人を超えた。

 一方でイスラエル側では、警察によると、パレスチナの武装勢力によるロケット弾攻撃で子ども1人と兵士1人を含む12人が死亡。うち1人はインド人、2人はタイ人で、負傷者は357人前後としている。

 パレスチナの国連人道問題調整事務所(OCHA)のサラ・マスクロフト(Sarah Muscroft)代表は、激しい攻撃による「多大な損害」がガザ地区各地でみられると述べ、「6000人以上が家を失った」と報告した。

 OCHAによると、イスラエルの攻撃によりガザ地区では9万1000人が自宅からの避難を余儀なくされた。(c)AFP/Guillaume Lavallee with Alice Hackman in Jerusalem