【5月23日 AFP】オランダ・ロッテルダム(Rotterdam)で開催された欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」は22日、イタリアのロックバンド「マネスキン(Maneskin)」が優勝した。ユーロビジョンは昨年、新型コロナウイルスの影響により中止となっていたが、マネスキンは世界に希望のメッセージを伝える機会になったとして、今年開催したことを称賛した。

 優勝が見込まれていたマネスキンは、その楽曲「Zitti e Buoni」で、フランスとスイスの代表との競争を勝ち抜いた。

 イタリアがユーロビジョンで優勝したのは1990年以来で、通算3度目。今年は、新型コロナウイルスに伴う規制により、ライブ観客数は3500人に限定された。

 ボーカルのダミアーノ・デイヴィッド(Damiano David)さんは、マイクの形をしたユーロビジョンのトロフィーを持ち上げながら、「ロックは死なないということを欧州全体、そして世界全体に伝えたい」と叫んだ。

 約2億人が視聴し、世界で最も見られているテレビイベントの一つであるユーロビジョンは昨年、開始から65年目にして初めて中止となった。

「Open Up(心を開く)」がテーマだった今年のユーロビジョン。オランダ政府による新型コロナウイルス規制の下で開催されたユーロビジョンは、世界で感染予防の規制が緩和されていく中、欧州選手権(UEFA Euro 2020)や東京五輪の手本となる可能性がある。(c)AFP/Danny KEMP