【5月20日 AFP】動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」を運営するバイトダンス(Bytedance、字節跳動)の共同創業者、張一鳴(Zhang Yiming)氏(38)が20日、最高経営責任者(CEO)から退任すると発表した。自身はマネジメントスキルに欠けている部分があり、読書や同社の運営について思索にふけるほうが好きだと述べている。

 発表によると、張氏は今年末までに新たな役職に就き、「長期戦略」の構想に注力していくという。次期CEOには共同創業者の梁汝波(Liang Rubo)氏が就任する。

 アジア新興IT企業の富豪の一人である張氏は、極めて率直な公開書簡で「実を言うと、私には理想的な経営者としてのスキルが一部欠けている」と述べ、「実際に人を管理することよりも、(中略)組織や市場原理の分析に興味がある」と語った。

 さらに、自身は「あまり社交的ではなく、インターネットや読書、音楽鑑賞や、可能性の思索といった単独行動が好きだ」とも明かした。

 中国政府は、急成長するIT分野の規制を強化している。独占禁止法に違反したとしてIT企業に罰金を科しており、バイトダンスも先月その対象となった。IT企業トップの大富豪らに社会への責任を自覚させる厳しい警告も出している。(c)AFP