【5月20日 AFP】インドは19日、大型サイクロン「タウテ(Tauktae)」による死者が少なくとも91人に増え、海軍が行方不明者49人の捜索を続けていると発表した。同国は新型コロナウイルスの流行にも見舞われており、1日の死者は同日、過去最多を更新した。

 タウテは17日夜、西部グジャラート(Gujarat)州に上陸し、大きな被害をもたらした。専門家らは、気候変動でアラビア海(Arabian Sea)海水温が上がったため、これまでより大型のサイクロンが増えており、タウテもその一つだと指摘している。

 国防省は19日、海上の石油掘削施設が8メートルの高波に見舞われ、600人以上を救助したと発表した。

 しかし、悪天候の中、係留されていた支援船数隻が流されて沈没し、26人の遺体が収容された。現在も行方不明になっている作業員49人の捜索が、空から続けられている。

 海軍西部艦隊のM・K・ジャ(M.K. Jha)司令官は、海が大荒れだったために、乗組員らは救命いかだに乗ることができなかったと説明。同司令官は民放NDTVに、救助された人々は「目に希望を浮かべていたが、疲れ果てているのは明らかだった…荒れた海で何時間も打ちのめされたのだから」と語った。 (c)AFP/Sam Panthaky