【5月19日 AFP】新型コロナウイルスが猛威を振るうインドで18日、過去24時間の死者数が過去最多の4329人となった。同国は大型サイクロン「タウテ(Tauktae)」にも見舞われており、サイクロンによる死者は少なくとも33人、行方不明者は90人余りとなっている。

 タウテは17日夜、西部グジャラート(Gujarat)州に上陸。数十万人が停電に見舞われ、木々がなぎ倒されて道路がさえぎられるなどの被害が出ており、コロナ禍で逼迫(ひっぱく)する医療機関にも影響が出ている。

 ムンバイではコロナ患者約600人が野外病院から「より安全な場所」へ移送された。グジャラート州では沿岸部から5キロ以内の病院に入院しているコロナ患者全員が別の場所へ移送された。当局は、病院と酸素製造工場41か所で停電防止措置を取った。

 コロナ患者が入院する120余りの病院で停電が発生したものの、当局の18日夜の発表によると、そのうちの多くで電力が復旧した。

 サイクロンについて、グジャラート州のビジャイ・ルパニ(Vijay Rupani)州首相は、死者が33人に増えたと発表。その大半は、家屋や壁の倒壊により死亡したと説明した。

 ムンバイ沖では、石油プラットフォーム関連の船が8メートルの高波にのまれ沈没。海軍や国防省によると、乗っていた273人のうち180人が救助され、93人が行方不明となっている。

 サイクロンで家屋1万6500軒余りに被害が出た他、倒木は約4万本に上り、6000近い村で停電が起きた。当局の18日夜の発表によると、その後2100余りの村では電力が復旧した。(c)AFP/Sam Panthaky