【5月15日 AFP】米小売り大手ターゲット(Target)は14日、人気ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン、Pokemon)」などのトレーディングカードの店頭販売を一時的に見合わせると発表した。米国では最近、トレーディングカードブームが過熱しており、客や店員の安全を脅かす懸念が出ていた。

 米ウィスコンシン州のターゲット店舗では7日、トレーディングカードをめぐるトラブルから、駐車場で男4人が男性客(35)に暴行を加える事件が発生。米メディアは、販売中止の背景にはこの事件があったもようだと報じている。

 全米に1800店舗以上を擁するターゲットは発表で、「客と従業員の安全は最優先事項」だとして、ポケモンやスポーツ関連のトレーディングカードの店頭販売を14日から見合わせることを明らかにした。

 1996年の発売以来、子どもを中心に親しまれてきたポケモンのトレーディングカードは、新型コロナウイルス流行に伴う外出制限により人気が再燃。今年2月にはオークションサイト「ゴールディン・オークションズ(Goldin Auctions)」で1999年発売のポケモンカードセットが66万6000ドル(約7300万円)で落札された。希少カードには数十万ドル(数千万円)の値がつくこともある。

 ソーシャルメディア上の著名人によって取り上げられたことも、価格高騰に拍車をかけた。米人気ユーチューバーのローガン・ポール(Logan Paul)さん(26)は、ポケモンカードに200万ドル(約2億2000万円)近くを費やしたと吹聴する動画を投稿している。(c)AFP