【5月13日 AFP】ネパールの登山手配会社は13日、世界最高峰エベレスト(Mount Everest)で、米国人(55)とスイス人(40)の登山者が死亡したと発表した。今年の登山シーズンで死者が出たのは初めて。

 エベレストでは毎年平均5人が命を落としているが、近年はシーズン中の登山者数が急増して過密状態となっていることから、さらに多くの死者が出ている。

 2019年には11人が死亡し、うち4人は過密が原因とされている。南のネパール側と北の中国チベット(Tibet)側から山頂を目指し、354人が列をつくった日もあった。

 ネパール観光省は混雑緩和策として、気象条件の良い時間帯ごとに登頂できる人数の制限を発表した。

 昨年の登山シーズンは新型コロナウイルス流行の打撃を受けたことから、ネパールは現在、隔離規制を緩和して登山者を呼び込んでいる。

 登山者が感染した場合の対応には困難を伴うが、ネパールは今季に向け、過去最多の408人に登山許可証を発給。これまでの最多記録は2019年の381人だった。(c)AFP