ガンジス川に網設置、漂着遺体対策 インド
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【5月12日 AFP】インド東部ビハール(Bihar)州当局は12日、岸辺に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の犠牲者と思われる遺体数十体が漂着したガンジス(Ganges)川に、網を設置したと明らかにした。
ビハール州では遺体71体が見つかり、同国総人口の3分の2が暮らす広大な内陸部の農村地域で、新型ウイルスが猛威を振るっているとの懸念が高まっている。
地元住民はAFPに対し、遺族が貧しさから伝統的なヒンズー教の火葬を行うためのまきを買えなかったか、火葬場に空きがなかったために遺体を川に流したのではないかと語った。
ビハール州の水資源管理当局トップのサンジェイ・クマール(Sanjay Kumar)氏は12日、ガンジス川のウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州との境に網を設置し、パトロールを強化したとツイッター(Twitter)で発表した。
また、貧困層が多いビハール州の政府は「この悲劇と、ガンジス川に及ぶ悪影響の双方に心を痛めている」とつづった。
クマール氏によると、検視結果から漂着した遺体は死後4、5日が経過していたことが分かった。
報道によると、ウッタルプラデシュ州のある地区では、ガンジス川から遺体25体が収容されたという。
インドでは12日、公式の新型ウイルス累計死者数が25万人を超えたが、専門家の多くが実際の数はこれよりはるかに多いとみている。(c)AFP