【5月12日 AFP】中国は11日、デンマークの首都コペンハーゲンで今週開催され、台湾総統や香港の著名民主活動家、デンマーク外相らが出席した民主主義サミットについて、「政治的な茶番劇」で「一つの中国の原則に反する」と非難した。

 コペンハーゲン民主主義サミット(Copenhagen Democracy Summit)は10~11日、テレビ会議形式で行われ、台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統、香港の著名民主活動家の羅冠聡(ネイサン・ロー、Nathan Law)氏、デンマークのイエッペ・コフォズ(Jeppe Kofod)外相らが出席した。

 主催はアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)元北大西洋条約機構(NATO)事務総長が創設したNPO「民主主義同盟財団(Alliance of Democracies Foundation)」で、同NPOは今年3月、中国政府の制裁対象に指定された。

 在デンマーク中国大使館は11日、このサミットを「政治的な茶番劇」と非難した。「台湾と香港の『独立』を主張する人々をサミットに招待することは、一つの中国の原則に反しており、中国への内政干渉だ」

 さらに、「欧米の政治家の中には、『民主主義』と『自由』の名の下に他国に内政干渉し、分断と対立を生み出すのが得意な偽善者もいるが、そうした試みは失敗する運命にある」と主張した。(c)AFP