【5月12日 AFP】イタリア王家が所蔵していたティアラと、オークション史上最大級のカシミールサファイアが11日、スイス・ジュネーブで行われた競売で落札された。落札価格は、ティアラが160万ドル(約1億7000万円)、カシミールサファイアは390万ドル(約4億2000万円)だった。

 11個の天然パールとダイヤモンドがあしらわれたティアラは、19世紀の半ば以降に制作されたもので、伊サボイア(Savoy)家が150年以上にわたり所有していた。落札したのは、アジア人のコレクターだった。

 オークションを主催した競売大手サザビーズ(Sotheby's)は今回、インスタグラム(Instagram)のフィルター機能を使い、壮麗なイタリアの宮廷を背後に、まるでサボイア家のティアラを着用しているかのような画像を作れるサービスを公開。2万2000人以上がこのサービスを利用した。

 一方、オークション史上最大級となった55.19カラットのカシミールサファイアは、ビール醸造事業で成功を収めたギネス家のモーリーン・コンスタンス・ギネス(Maureen Constance Guinness)夫人がかつて所有していたもので、英国の宝石商ローレンス・グラフ(Laurence Graff)氏が落札した。

 30カラットを超えるカシミールサファイアはきわめてまれだ。(c)AFP/Agnès PEDRERO