【5月10日 AFP】米フロリダ州のマイアミビーチ(Miami Beach)に、新型コロナウイルスワクチンの無料接種会場が週末限定で設置されている。9日には、中南米諸国からの渡航者らが長蛇の列をつくり、175人が接種を受けた。

 特設会場を訪れた人々は、居住証明の提示を求められることなく、オンラインでチェックインを済ませると、1回で接種が完了する米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンの無料接種を受け、接種証明を受け取った。

 接種を受けたのは、エクアドルやエルサルバドル、ベネズエラなど、ワクチンの供給不足により接種計画の進展に遅れが出ている中南米諸国の人々だ。

 ホンジュラスから8日に米国に到着したマリア・ボニーヤ(Maria Bonilla)さん(40)はAFPに対し、「私の国では(新型コロナウイルスの流行が)手に負えない状況にあり、近くワクチン接種が受けられる見込みはあまりない」と述べた。63歳と73歳の両親も一緒に来たという。

 ワクチン接種希望者の急増に伴い、航空運賃が高騰。アルゼンチン・ブエノスアイレス発マイアミ行きのチケットは通常約1000ドル(約11万円)だが、今月に入り2000ドル(約22万円)に跳ね上がっている。(c)AFP/Leila MACOR