【5月8日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は7日、2016年の米大統領選へのロシアの介入疑惑について報じた同紙の記者の電話記録をドナルド・トランプ(Donald Trump)前政権がひそかに押収していたと報じた。

 ワシントン・ポストによると、同紙の記者3人の元に司法省から文書が届き、「2017年の4月15日から7月31日まで」の仕事内容のほか、その間の携帯電話と自宅の電話の記録を押収したと書かれていたという。

 キャメロン・バー(Cameron Barr)編集主幹代行は、「国家権力をこのように行使してジャーナリストの通信内容を入手する試みがなされたことを(ワシントン・ポストは)非常に憂慮している」とし、「司法省は介入の理由を直ちに明らかにするべきだ」と述べた。

 米国自由人権協会(ACLUAmerican Civil Liberties Union)は、司法省がジャーナリストを「スパイした」と批判している。

 司法省からの文書には電話記録を押収した理由について明記されていないが、当該期間の終わり頃、記者3人は米情報機関に関する記事を執筆。後にトランプ政権で司法長官となったジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)氏が、ロシア大使とトランプ陣営について協議していたと示唆する内容だった。(c)AFP