【5月8日 AFP】男子テニスで通算3度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇るアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、度重なる故障から戦線復帰を目指している中で週末にイタリアへ向かい、世界ランキング1位で長年のライバルであるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)らと練習に臨むことになっている。

 3月に行われたマイアミ・オープン(Miami Open 2021)の直前に鼠径(そけい)部の痛みに襲われて以降、実戦から遠ざかっているマレーは、英ロンドンでトレーニングを積んだ後、次週にイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2021)が予定されているローマに飛び、そこで練習を行うことを計画している。

 その翌週にはジュネーブ・オープン(Gonet Geneva Open 2021)かリヨン・オープン(Open Parc Auvergne-Rhone-Alpes Lyon 2021)のワイルドカード(主催者推薦)を獲得し、全仏オープンテニス(French Open 2021)でプレーできることを期待しているという。

 現在は世界123位で、次週には34歳の誕生日を迎えるマレーは、米マイアミから戻った際に検査を受けて「深刻な症状は何もなかったが、まだ痛みが残っていた」と明かした。しかしながら、「ここ5、6日間は明らかに状態が良くなっている。ここ4日間はポイント練習を行っていて、朝起きたときに痛みが残っていることもない」と語った。

 さらに、「日曜日(9日)には(ローマの)コートを予約していて、そこで(ディエゴ・)シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)と練習した後、午後にはノバクともプレーする。それから、もっと調整していくつもりだ」とし、「できるだけハイレベルな選手たちとプレーしたい。なぜなら、その方が自分のプレーをもっと早く改善できると思うからだ」と話した。

 ワイルドカードで出場した昨年の全仏では、1回戦でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に敗れているマレーは、今年もローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)から同様の待遇を受ける大きな期待は持っておらず、「ワイルドカードを与えてくれるつもりがないなら、それで構わない。彼らには好きな相手にそれを与える権利がある」と語った。(c)AFP