【5月7日 AFP】スーパーラグビー(Super Rugby)に参戦するニュージーランドのオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)でヘッドコーチ(HC)を務めるトニー・ブラウン(Tony Brown)氏が、テストマッチを控える日本代表に合流するため、今月に開幕するトランスタスマン大会での指揮を断念せざるを得なくなった。日本のアシスタントコーチでもあるブラウン氏は7日、こうした状況について「理想的ではない」と認めた。

 ハイランダーズのほか日本ラグビー協会(JRFU)とも契約を結んでいるブラウン氏は、活動停止となったサンウルブズ(Sunwolves)でかつてHCを務め、2019年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)ではブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)のアシスタントコーチを務めた。

 両チームにおける任務が重複することは一切想定されていなかったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるスケジュールの変更で日程が重なり、両方の役割をこなすことができなくなったという。

 ブラウン氏は「予想したよりも早くに日本に向かわねばならなくなり残念だ。とりわけシーズン終了前に私のチーム(ハイランダーズ)を離れることになったのは、誰もが望んでいたことではなかった」とコメントした。

 日本代表は6月26日、南アフリカ遠征を控えるブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)と英スコットランド・エディンバラで対戦する。

 ブラウン氏はまた、日本代表は2019年のW杯が終了してから活動を行っておらず、スコットランド遠征を前に短期間ながらも集中的な準備をすると述べた。

 オーストラリアとニュージーランドのクラブがパンデミック後では初めて激突するスーパーラグビーのトランスタスマン大会は、今月14日から6月19日まで行われる。

 ブラウン氏とハイランダーズの契約は、来シーズン終了までとなっている。(c)AFP