【5月3日 AFP】イラン外相が外交における軍の影響力について不満を述べる音声が流出した問題で、同国の最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は2日、外相の発言を「大きな間違い」と非難した。

 音声記録は、穏健派として知られるモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相の「私的な」会話を3時間にわたり収めたもので、外国メディアが1週間前に公開。保守派からの批判が殺到した。

 ハメネイ師はテレビ演説で、「国の政策は、国際関係や外交を含む、経済、軍事、社会、科学、文化など多様な政策で構成されている」と述べた。「一方が他方を否定したり、他方と矛盾したりすることは(中略)イラン当局者が犯してはならない大きな間違いだ」と指摘した。ハメネイ師は流出した音声記録やザリフ外相の名前に具体的に言及したわけではないが、1時間の演説の最後数分のこの発言は明らかにザリフ氏を念頭に置いたものだった。

 イラン政府が「盗まれた」と評する音声記録は、オーストリア・ウィーンでの核合意再建協議の最中に公開され、大統領選を控えた同国で激しい議論を呼んだ。(c)AFP