【5月1日 AFP】米大リーグ(MLB)のトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)などで活躍した殿堂入り二塁手のロベルト・アロマー(Roberto Alomar)氏が30日、2014年の性的不正行為により、顧問を務めていたMLBから解雇され、資格停止処分を受けた。

 処分を発表したMLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは、「2014年にアロマー氏が野球関連事業の従業員に性的不正行為に及んだと今年はじめに通報があり、当方の要請で外部の法律事務所が疑惑の独自調査を行った」と述べた。

「調査が完了して全ての証拠を検討した結果、アロマー氏がリーグの規律に違反したと結論づけた。これにより、同氏との顧問契約を終了し、MLBの不適格者リストに置くことにした」と説明し、「名乗り出た方の勇気に感謝している。MLBは引き続き、人々が批判や報復あるいは排除を恐れず、安心して声を上げられる環境づくりに努めていく」と述べた。

 コミッショナーは関係者の個人情報を保護するために、事件の具体的な内容についてこれ以上明らかにしないとしている。一方、プエルトリコ出身で現在53歳のアロマー氏は、自身のツイッター(Twitter)アカウントで、疑惑に反論するための公の機会を求めると訴えた。

 今回の決定を受け、アロマー氏の背番号12を永久欠番としていたブルージェイズも同氏との関係を断ち、功績をたたえる物を本拠地から撤去することを明らかにした。

 1988年から2004年までMLBでプレーしたアロマー氏は、1992年と1993年にブルージェイズのワールドシリーズ制覇に貢献。1990年から2001年まで12年連続でオールスターに選出されたほか、キャリア17年間で打率3割、2724安打、210本塁打、1134打点、474盗塁をマークした。(c)AFP