英首相、「何千もの遺体が積み重なる」方がまし発言を否定
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【4月27日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は27日、自身が3度目のロックダウン(都市封鎖)に踏み切るくらいなら「何千もの遺体が積み重なる」のを見る方がましだと発言したとの報道を否定した。
英大衆紙デーリー・メール(Daily Mail)が1面で報じたこの発言の有無について報道陣に問われたジョンソン氏は、「していない。だが、国民が政府に求めている重要なことは、ロックダウンの効果を確実にすることだと思う」と答えた。
ジョンソン氏は、1月に3度目のロックダウンを命じた。しかし昨年の新型コロナウイルス対策や金融取引をめぐり現在、元最側近のドミニク・カミングス(Dominic Cummings)氏と舌戦を繰り広げている。
欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)で参謀を務めたカミングス氏は昨年12月、首相上級顧問を辞任。今月16日に自身のブログで、ジョンソン氏が英首相官邸の改装に、法に触れる可能性がある献金を使おうとしたと記した。
最大野党・労働党はカミングス氏の投稿内容について緊急調査を求めている。
野党スコットランド民族党のイアン・ブラックホード(Ian Blackford)下院院内総務は、これらのジョンソン氏の発言が事実と確認された場合、辞任するよう求めた。
ブラックホード氏は「これらの発言は全くもって忌まわしい。事実なら、ボリス・ジョンソン首相は辞任する義務がある」とツイートし、「首相は、こうした衝撃的な主張と、議会を巻き込んでいる保守党の不正疑惑について、今すぐ議会に来て説明し、質問に答えなければならない」と追及した。(c)AFP/Jitendra JOSHI / Callum PATON