【4月29日 CNS】中国・湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)で15~17日に開かれた2021年インターネット岳麓サミットでは、新しいビジネスモデルが次々と紹介された。レトロな街並みを再現した大型飲食店がインターネットで話題になり、新たな消費スタイルを掘り起こしているとして注目を集めた。

 長沙市の食品メーカー「文和友(Wenheyou)」が長沙の昔の街並みを再現したザリガニ料理の大型専門店は、新たな観光スポットとなっている。都市の発展によって消え去った1980年代の下町を、高級デパートの一角に再現。複数階にわたる空間には、コンクリートの階段やレンガの壁、通り沿いの店舗に林立する小さな看板など映画のセット並の規模で、タイムスリップしたような感覚になる。その徹底した街並みの再現ぶりがSNSやショートビデオで拡散して話題となり、多くの観光客が各地から訪れるようになった。

 文和友CEOの馮彬(Feng Bin)氏は「消費の主力となっている1980~1990年代生まれにとって、古代や中華民国の文化より、この時代の文化が懐かしい記憶と共鳴を呼び起こす。インターネットで情報を集め、旅行や食事、買い物好きな年齢層にフィットした」と語る。

 北京師範大学(Beijing Normal University)ジャーナリズム・コミュニケーション学院が昨年発表した「新青年・新消費観測調査リポート」によると、中国では19~35歳のモバイルインターネットユーザーは6億5000万人に及び、消費の主力となっている。この年齢層はSNSやショートビデオ、ライブ配信などを情報源とし、友人と一緒に新しい物事を体験することに積極的で、地方産業の発展につながる可能性を秘めている。

 西南民族大学(Southwest University for Nationalities)経済学院の陳燦平(Chen Canping)院長は湖南省安化県(Anhua)で副県長を務めていた当時、ショートビデオ投稿アプリ「抖音(Douyin)」を通じて300回以上のライブ配信を行い、48万人のファンを獲得し、黒茶などの地元産品1500万元(約2億4899万円)を販売した。

 陳氏に続き、安化県の1万人の農民らがライブ販売を行い、多くのネットスターが誕生した。「多くの農家がスマホ、ライブ配信用スタンド、インターネット受信機器を現代版『三種の神器』と見なしています」と話す陳氏。ライブ販売は地方の経済成長の新たな原動力に成長し、新しい消費モデルの主流なるとみている。(c)CNS/JCM/AFPBB News