【4月26日 AFP】20-21スペイン1部リーグは25日、第32節の試合が行われ、セビージャFC(Sevilla FC)とグラナダ(Granada CF)の一戦では試合終了の笛が1分早かったことを主審が認めたため、選手たちがピッチに戻って試合を再開しなければならないという一幕があった。

 エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアン(Estadio Ramon Sanchez Pizjuan)での試合では後半に4分のアディショナルタイムが設定されたが、リカルド・デ・ブルゴス(Ricardo de Burgos Bengoetxea)主審が93分に笛を吹いたため、グラナダ側から抗議を受けた。

 デ・ブルゴス主審は当初、追加された4分が経過したことを自身の腕時計が示していると主張しているようだったが、すぐに間違っていたと気づき、両チームの選手をピッチに呼び戻した。

 セビージャの選手はすでにピッチを後にしており、ウエアを脱ぎ始めているプレーヤーもいた。スタンドでユニホームを脱いでいたMFフェルナンド(Fernando Francisco Reges Mouta)は信じられないといった表情で首を振り、マルコス・アクーニャ(Marcos Acuna)はソックスやスパイクを履き直し、再びすね当てを装着しなければならなかった。

 セビージャのルーカス・オカンポス(Lucas Ocampos)は「審判はタイムアップだと思ったから試合を止めたが、その後間違っていたと伝えられた」とコメントした。「終わったこと。あんなの一度も見たことがない。実際のところ、僕らはユニホームを脱いでしまっていた」

 グラナダの中には、ロベルト・ソルダド(Roberto Soldado)のようにこの状況を楽しむ余裕のある選手もいたが、セビージャのフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督は、試合が再開されることに怒りを募らせていた。

 試合が再開されると、両チームの指揮官は互いにストップウオッチのスタートボタンを押した。

「腕時計の問題、あるいはそういった類いのことがあった」と話したロペテギ監督は、「非常に混乱しており奇妙な状況だった。だが、それをニュースにしたくない。起きてしまったことだし、われわれ全員がミスをする」と続けた。

 イヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)のPKとオカンポスの得点で2点をリードしたセビージャは、ソルダドにPKを決められ90分に1点を返され緊迫の展開となっていた。

 セビージャは試合再開後、グラナダに攻撃のチャンスすら許さずこのまま逃げ切って2-1で勝利。優勝争いに踏みとどまっただけでなく、4位以内でのフィニッシュが確定したため、2シーズン連続で欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場権を獲得した。(c)AFP