【4月23日 AFP】欧州スーパーリーグの創設クラブに対する処分の声が高まる中、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は22日、撤退が相次いでいるこの計画に現時点ではとどまるつもりであるものの、最終的にはクラブ会員(ソシオ)の投票によって決まると発表した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は23日に会合を開き、強欲と非難された計画が48時間で破綻するという見苦しい撤退に追い込まれたクラブに対して処分を科すのか、それとも和解するのかを決めることになる。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)、アーセナル(Arsenal)、リバプール(Liverpool FC)、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)、チェルシー(Chelsea)は20日に、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)、ACミラン(AC Milan)、ユベントス(Juventus)にアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)を加えた4チームは21日に撤退の意向を明かしており、不参加を正式に表明していないのはバルセロナとレアル・マドリード(Real Madrid)の2チームとなった。

 しかしバルセロナは、欧州スーパーリーグに参加する機会を放棄すれば「歴史的な誤り」になると述べており、現時点ではこのプロジェクトにとどまり続けると決めた。

 バルセロナは発表文の中で謝罪はせず、同大会について「徹底的に分析」を行い、最終的な判断はソシオの投票で決まると記した。

 また、バルセロナのジョアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長は、欧州スーパーリーグを「必要なもの」と表現している。

 ラポルタ会長は地元ラジオ局カタルーニャ・ラジオ(Catalunya Radio)に対し「必要なものだと理解しているが、一方で、ソシオが最終決定権を持っている」とし、「ビッグクラブが多くの貢献をしている以上、富の分配について自分たちの意見を述べることは絶対に必要だ。スポーツの実力に基づいた魅力的な大会でなければならない。われわれはUEFAとの対話に前向きだ」と語っている。

 一方でUEFAのアレクサンデル・チェフェリン(Aleksander Ceferin)会長は「結束を再構築」したいと述べたものの、何かしらの処分を科すことについては否定しなかった。

 チェフェリン会長は同日の会合を前に「詳細は話せないが、それについて法務部と協議している」と話した。

 スペインプロサッカーリーグ機構(LFP)の会長を務め、UEFAの執行委員メンバーでもあるハビエル・テバス(Javier Tebas)氏は「誰もが全員の首を切りたがっている」と述べた上で「手順がある。早まって決断する必要はない」と続けた。(c)AFP