【4月26日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2021)は25日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は相手のチャンピオンシップポイントをしのいで第2シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)から6-4、6-7(6-8)、7-5の勝利を収め、通算12回目の優勝を飾った。

 ナダルは両者サービスキープを続けて迎えた第3セット4-5のサービスゲームで、相手にチャンピオンシップポイントを握られるピンチを迎えたが、ここを生き残ると続くゲームで4本目のブレークチャンスをものにしてブレークに成功。最後は再びブレークのピンチをしのぎ、今季ツアー最長となる3時間38分の熱戦を制した。

 ナダルはこれが今季初優勝にして、ツアー通算87勝目。クレー大会では61勝目で、一つの大会での12勝目は、全仏オープン(French Open)のV13に次いで2番目に多い数字となった。

 また、チチパスのツアー連勝を阻むとともに、大逆転負けを喫した全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)準々決勝の雪辱を果たしている。さらに、26日に更新される世界ランキングではダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)を抜いて2位に復帰することが決まった。

「ここで決勝を戦って優勝できたことは、自分にとって大きな意味がある」と話したナダルは、「大会中に自分のレベルを上げることができたし、このトロフィーの持つ意味は大きい」と喜んだ。

 まさかの準々決勝敗退となったモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2021)の借りを返したナダルだが、この大会で優勝までに3セットを落としたことは過去に一度もなかった。それでもナダルは「日々の積み重ねだ。必要なのは課題を受け止め、良いプレーができなければ謙虚さを保ち、日々、解決策を見つけていくことだ」とコメントした。

 一方、今季ツアー最多となるマッチ26勝を挙げていたチチパスは、前週のモンテカルロ・マスターズでマスターズ1000(ATP Masters 1000)初優勝を飾ったが、ATP 500はこれで決勝7連敗となった。(c)AFP