【4月24日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は23日、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を受け、ワクチンの安全性を国民に訴えた。同社のワクチンを接種した後に深刻な血栓症を発症した例が、ごくまれに認められている。

 トルドー氏は、妻のソフィー(Sophie Gregoire Trudeau)氏と共に首都オタワの薬局を訪れ、報道陣のカメラの前でシャツを脱いでワクチンを接種した。

 カナダではアストラゼネカ製など4種類のワクチンの使用が承認されており、連邦政府がワクチンを調達し、接種は全10州がそれぞれ実施している。大半の州は、アストラゼネカ製ワクチンを40〜45歳に推奨しているが、予防接種に関する政府の諮問委員会は23日、30歳でも接種して問題はないとの見解を発表した。

 カナダで、アストラゼネカ製ワクチンはこれまでに110万回余り接種されてきた。カナダ保健省によると、同国で接種後に血小板が減少して血栓症が発生した報告例は4人のみで、全員回復している。

 同社製ワクチンは、多くの国が副反応への警戒から年齢制限を設けたり、使用を中止したりしている。(c)AFP