【4月24日 AFP】英オックスフォード大学(Oxford University)の研究チームは23日、同大が開発するマラリアワクチン候補が、幼児を対象とした臨床試験(治験)で77%の有効性を示したと発表した。世界で毎年40万人の死者を出しているマラリアの予防において、画期的な進歩となる可能性がある。

 ワクチンは「R21/Matrix-M」と呼ばれ、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)と新型コロナウイルスワクチンの共同開発も手掛けたオックスフォード大学ジェンナー研究所(Jenner Institute)が開発。同研究所の発表によると、ブルキナファソで2019年、幼児450人に接種し、1年後の検査で77%の予防効果を確認した。深刻な有害事象はみられなかった。

 R21/Matrix-Mは、2030年までに有効性75%のワクチンを開発するという世界保健機関(WHO)の目標を初めて達成したマラリアワクチン候補となった。ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は今回の治験結果を「画期的成果」とたたえた。

 ジェンナー研究所は今後、インド血清研究所(Serum Institute of India)や米製薬会社ノババックス(Novavax)と共同で、アフリカ4か国の子ども4800人を対象とした第3相試験を実施する。(c)AFP/Anna MALPAS