【4月23日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は22日、超軽量小型ヘリコプター「インジェニュイティ(Ingenuity)」の火星での2度目の飛行に成功した。今回は51.9秒間の飛行で、火星の地表から約5メートルの高さまで浮上した。

 NASAジェット推進研究所(JPL)でインジェニュイティのチーフエンジニアを務めるボブ・バララム(Bob Balaram)氏は、「受信したテレメトリー信号を分析したところ、期待通りのフライトだった」と述べつつ、「2回の火星飛行を成し遂げたが、(試験飛行が予定されている)この1か月でインジェニュイティについて学ぶべきことはまだたくさんある」と語った。

 インジェニュイティは19日、地球以外の惑星での史上初の動力飛行に成功した。この時は39.1秒間の飛行で、重量約1.8キロの機体が火星の地表から約3メートルの高さまで浮上した。

 インジェニュイティのチーフパイロット、ハバード・グリップ(Havard Grip)氏は、「インジェニュイティは浮上をやめ、その場でホバリング(停空飛行)した後、搭載カメラをさまざまな方向に向けるために旋回した」と述べた。「その後、離着陸エリアの中央に戻って着陸した」

 さらに、「簡単なように聞こえるが、火星でのヘリコプター飛行には未知の部分が多い」と述べた。(c)AFP