【4月22日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)の会長を務めるフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)氏は21日、欧州スーパーリーグ構想は消滅したのではなく、「待機」の状態に入っただけだと強調した。

 19日に発表された欧州スーパーリーグ構想では、創設クラブだったイングランドの全6クラブとイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)、ACミラン(AC Milan)、スペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)が手のひらを返したが、ペレス氏は強気な姿勢を崩さなかった。

 欧州スーパーリーグの初代会長に指名されたペレス氏は、スペインのラジオ局カデナ・セル(Cadena Ser)のインタビューで「プロジェクトはスタンバイの状態だ。プロジェクトは存在するが、大半のチームが去ってしまった。この24時間のうちに耳にしたことにうんざりし、続けたくないということだった」と話した。

 新リーグの構想は消滅したと考えるのは誤りかと問われると「間違いない」と答え、「われわれはそれに向けて取り組んでいる。世界がベストだと考えるものが生まれるだろう」と付け加えた。

 ユベントス(Juventus)も現行の計画を進めるのは困難との考えを示し、事実上構想に残っているのはレアルとFCバルセロナ(FC Barcelona)だけだが、ペレス氏はバルセロナが「(撤退を)検討している」とも明かした。

「悲しいし落胆している。3年間このことに取り組んできたし、スペインサッカー界の財政難と闘ってきた」と語ったペレス氏は、「欧州サッカー連盟(UEFA)の会長や各国リーグの会長からのこうした反発は一度も見たことがない」と続けた。

「組織的に仕組まれたもののようだ。全員が驚かされた。これまでのキャリアでこのような経験はしたことがない。われわれがサッカーを殺したかのようだ。どうやってサッカーを救うか頑張ってきたのにだ」 (c)AFP