【4月22日 AFP】どんよりとした、雨の降る朝。中国・南京(Nanjing)では、長江(Yangtze River)にかかる橋の上で、陳思(Chen Si)さんがパトロールを行っている。絶望した人々が長江へ飛び降りるのを防ぐためだ。

 毎週末、このパトロールを行うのが陳さんのルーチンで、18年続けている。この間陳さんは、長さ約1.6キロのこの橋から飛び降りようとする人々を、数えきれないほど止めてきたという。

 陳さんはAFPの取材に対し「ここで自殺する人が多いのは、この橋が高いことと、飛び込んだら助かる確率が非常に低いことが理由だ。つらいことから解放されるために手っ取り早い方法だと考えるのだ。それに中国では、長江と黄河(Yellow River)は母なる大河とも呼ばれている」と話した。

「私は自分が神の使いだなんて思わない。全員を助けることなどできない。ただ、暗闇の中にいる人を光で照らし、自分の足でそこから抜け出せるようにしてあげたい」

 映像は1、2日撮影。(c)AFP