【4月11日 CNS】中国・深セン市(Shenzhen)が子どもの健全な成長を促進する「栄養健康食堂」を試験的に始めた。経済発展に伴う生活の多様化により、太りすぎややせすぎの子どもが増えているのを改善する狙いだ。

 深セン市の調査によると、市内にいる約140万人の小中学生のうち、太りぎみが12.3%、肥満が8.42%に達した一方、栄養失調の割合も9.74%に上った。

 このため深セン市は今年施行した健康条例で「市の衛生健康部門、教育部門などが協力し、学生や幼児向けの給食基準を策定する」と定め、「子どもの給食を標準化する実施計画」を策定。そのモデルとして栄養健康食堂を試験的に始めた。

 栄養健康食堂で作る給食には、穀物・芋類、野菜・果物類、魚・肉・卵類、豆・ナッツ類の4種類のうち3種類を含めるとし、牛乳や低糖ヨーグルトを提供し、乳飲料は出さないとしている。

 塩分、油、砂糖を減らすため、塩分の摂取量は5グラム以下、食用油は25〜30グラム以下、砂糖は25グラム以下と徐々に下げていく。ポテトチップスやケーキ、お菓子、炭酸飲料やジュース類は販売しない。

 特に注目されているのは、肥満や栄養失調などの子ども一人一人の栄養改善計画を立てていることだ。それぞれの子どもに見合ったレシピを考え、適切な食事を提供している。また、給食会社のスタッフの知識や意識を高めるため、小中学生の食事情報をまとめたプラットフォームも開発した。給食の栄養分析や塩分、油、砂糖の使用データなどが表示され、保護者も利用して家庭での食事の参考にしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News