【4月8日 AFP】イタリア警察は7日、ダークウェブで代行人を雇って元交際相手の女性に酸を浴びせる計画を立てていた男を逮捕し、「悪夢のような」計画を未然に阻止したと発表した。

 首都ローマの警察は、この計画を「現代のスリラー映画」のようなものと呼び、インターネット上で企てられたジェンダーに基づく暴力犯罪を初めて未然に防ぐことができたと述べた。

 男は大企業に勤める40代のIT専門家で、重傷害の未遂とストーカーの罪で、在宅で訴追された。

 警察発表によると、男は「細部に至るまで」犯行計画を立てており、元交際相手の女性を車いすが必要な体にしようと、代行人にビットコイン(Bitcoin)で「大金」を支払うことに合意していた。

 男はすでに手付金を支払っており、計画は実行寸前だった。イタリアのAGI通信は裁判文書を引用し、代行人は合計で約1万ユーロ(約130万円)を受け取る予定だったと報じている。

 欧州の国の警察がダークウェブ上で疑わしいやり取りを察知し、国際刑事警察機構(インターポール、InterpolICPO)を通じてイタリア警察に連絡。2月に捜査が開始された。

 イタリアでは近年、現在または元の交際相手を標的とした酸攻撃や殺人など、男性から女性に対する陰惨な事件が相次いでいる。

 イタリア国家統計局(ISTAT)の最新データによると、2019年に殺害された女性111人のうち、55人は夫か交際相手に、13人は元交際相手に殺害された。(c)AFP