【4月8日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は7日、ドーピング違反により、陸上の元五輪王者であるロシアのナタリア・アントユク(Natalya Antyukh)氏とアンドレ・シルノフ(Andrey Silnov)氏に対し、4年間の資格停止処分を科したと発表した。

 両氏は昨年、ロシアで国家ぐるみの組織的なドーピングが行われていたことを暴いた世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会による報告書に基づき、CASに提訴されていた。

 39歳のアントユク氏は、2012年ロンドン五輪の女子400メートルハードルで金メダルを獲得した。一方、36歳のシルノフ氏は2008年北京五輪の男子走り高跳びを制し、2016年からロシア陸上競技連盟(RUSAF)の副会長を務めたが、2019年に辞任していた。

 CASは2013年以降の結果のみを無効にすると裁定したため、これらのメダルは剥奪されない。

 また、同じくロシアの陸上選手で、報告書に記載のあった女子中距離のエレーナ・ソボレワ(Yelena Soboleva)氏と、女子ハンマー投げのオクサナ・コンドラチェワ(Oksana Kondratyeva)氏にもそれぞれ8年と4年の資格停止処分が科された。(c)AFP