【4月6日 AFP】20-21スペイン1部リーグは5日、第29節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)はウスマン・デンベレ(Ousmane Dembele)が90分に劇的な決勝ゴールを決めてレアル・バジャドリード(Real Valladolid)を1-0で下し、10日に行われるレアル・マドリード(Real Madrid)との「エル・クラシコ(El Clasico)」を前に、首位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)との勝ち点差を1に縮めた。

 前日の試合でアトレティコがセビージャFC(Sevilla FC)に0-1で敗れる中、バルセロナはホームで手痛いドローに終わるかに思われたが、バジャドリードのオスカル・プラノ(Oscar Plano)が厳しい判定で78分に退場して数的優位になると、試合終了間際にデンベレが決勝点を奪った。

 首位と勝ち点3差のレアルとの一戦を今週末に控える中、バルセロナは首位アトレティコの背後にぴたりとつけており、デンベレのゴールは優勝争いにおいて決定的な瞬間になるかもしれない。

 バルセロナが敵地でのクラシコで勝利すれば、負傷者の数に悩まされ、勢いを失っているアトレティコが11日にアウェーでレアル・ベティス(Real Betis)と対戦するまで、少なくとも24時間は首位に立つことになる。

 ハーフタイムにリオネル・メッシ(Lionel Messi)が選手用通路でチームメートに厳しい声をかけていたように、バルセロナは粘り強いバジャドリードにフラストレーションをためており、今後はパフォーマンスを改善させる必要があるだろう。

 メッシは「僕らはギアを上げなければならない。もっとリズム良くプレーする必要がある」とすると、「それができなければ面倒なことになる」と話していた。

 背後からデンベレを倒したプラノの退場によって終盤に重要なアドバンテージを得たバルセロナは、それがなければより複雑な状況になっていたかもしれない。

 バルセロナのロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督は、「前半は攻撃面で決定機をつくるのに苦戦し、守備に関してもプレスがいまひとつだった」と振り返った。

「私の目に映ったバルサ(バルセロナの愛称)はやや遅く、疲れがたまっていた。試合を支配できていなかった」

 シャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)氏が持っていたクラブ最多記録の通算767試合出場に前月並び、これがバルセロナでの同769試合目となったメッシは試合前、ピッチ上で家族とともに額縁に入った記念のユニホームを受け取った。(c)AFP/Thomas ALLNUTT