【4月5日 AFP】フランスの民放テレビが、新型コロナウイルスの流行にもかかわらず首都パリで豪華夕食会が秘密裏に開催されていると報じ、エリート層が自ら設けた新型ウイルス対策規則に傲然(ごうぜん)と違反していると指摘した。これを受けて当局は捜査を開始し、政界を巻き込んだ騒動に発展している。

 民放M6は2日、パリの高級地区にある秘密のレストランとされる場所で撮影された隠しカメラの映像を基に、今回の報道を行った。この映像の中では、スタッフも客もマスクを着用していなかった。

 フランスでは現在、コロナ対策ですべての飲食店とカフェの店内営業禁止が続いている。

 パリ検察は4日、報道を受けて、他者の命を危険にさらす行為をめぐり捜査が開始されたと明らかにした。「これらの夜会が衛生規則を無視して開催されたかどうか」を調べ、主催者や参加者とみられる人物らを特定するとしている。

 匿名でM6の取材に応じたある情報筋は、音声を変えて放送されたインタビューの中で、こうした夜会は実際に催されており、参加した招待客の中には閣僚らも含まれていたと語っていた。

 この情報筋は後に、パリ中心部にある高級イベント会場「パレ・ビビエンヌ(Palais Vivienne)」を運営するピエールジャン・シャランソン(Pierre-Jean Chalencon)氏だったことが、メディアなどによって特定された。

 シャランソン氏は4日夜、代理人弁護士を通じてAFPに出したコメントで、自身が情報源だったことを暗に認めた一方で、閣僚らが関与していたとする発言は撤回する姿勢を示した。

 シャランソン氏は2月にも、政府のガブリエル・アタル(Gabriel Attal)報道官が同様の食事会に参加する予定だと発言していた。アタル氏はこれを断固否定している。(c)AFP/Guillaume DAUDIN