【4月3日 AFP】前週末に行われた2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)欧州予選のセルビア対ポルトガル戦で、決勝ゴールかと思われた得点が認められないことに怒ったポルトガルの主将クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が投げ捨てたキャプテンマークが2日、チャリティーオークションで6万4000ユーロ(約830万円)で落札された。

 オークションは、難病と闘う赤ちゃんの治療費のため、ロナウドのキャプテンマークを拾った会場スタッフの男性が現地のスポーツチャンネルに掛け合って行われたもので、腕章は匿名の入札者が落札した。

 オークションを持ち掛けたのは、スタジアムに配備されていた地元消防士のジョルジェ・ブキチェビッチ(Djordje Vukicevic)さんで、先日AFPの取材に応じたブキチェビッチさんは、珍しい病気に苦しむ生後6か月のガブリロ・ジュルジェビッチ(Gavrilo Djurdjevic)ちゃんの治療に必要な資金集めのため、今回の提案をしたと明かしていた。

 ガブリロちゃんは、新生児1万人に約1人の割合で発症し、患者の9割が2歳までに命を落とすか永続的な人工呼吸器を必要とする脊髄性筋萎縮症(SMA)という病気にかかっている。「世界一高額な薬」と呼ばれる治療薬のコストは約200万ユーロ(約2億6000万円)とされている。(c)AFP