【4月1日 AFP】2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)欧州予選は31日、各地で第3節の試合が行われ、外交問題で開催が危ぶまれたグループBの一戦は、スペインがコソボに3-1で勝利した。

 前半にダニ・オルモ(Dani Olmo)とフェラン・トーレス(Ferran Torres)が、後半に途中出場のジェラール・モレノ(Gerard Moreno)が得点したスペインがグループ首位に浮上した。

 スペインサッカー連盟(RFEF)が発表した試合日程でコソボを「領土」と表現したため、2008年にセルビアから独立を宣言した人口約190万人のコソボは反発し政治問題化した。

 コソボサッカー連盟(FFK)は「コソボは独立国家」であり、国旗と国歌の使用が認められなかった場合は対戦を拒否すると発表していた。西側諸国の多くはコソボの独立を承認しているが、セルビアとその強い同盟関係にある中国とロシアはこれを認めておらず、スペインと同組のギリシャも承認していない。

 敵地セビリア(Seville)に乗り込んだ世界ランキング117位のコソボは、2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)王者に果敢に挑んだが、スペインは試合を支配した。

 なお、終了間際に投入されたベテランDFセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は、スペイン代表180キャップ目を刻んだ。「1分か90分か45分かは自分の決定ではない。監督の決断だ」とコメントしたラモスは、「ギリシャと引き分けた後だったので、勝ち点3を獲得することが重要だった」と勝利を喜んだ。(c)AFP